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2008年4月28日 (月)

「一問一答電子記録債権法」

商事法務より「一問一答電子記録債権法」が発行されました。

電子記録債権についてちょっとだけ紹介します。

①電子記録債権法の成立によって手形はなくなるのか

電子記録(発生記録)によって電子記録債権という債権が発生し(電子記録債権法15条)、その電子記録債権の譲渡も電子記録(譲渡記録)によってその効力が発生します(同法17条)。

また、善意取得(同法19条)や人的抗弁の切断(同法20条)、支払免責(同法21条)、電子記録保証(同法31条)など、手形法類似の規定がいくつもあります。

さらに、電子記録債権の内容は記録(文言)のみによって決定さたり(電子記録債権法9条1項)、電子記録債権の消滅時効が3年になっていたりと(同法23条)、手形法と比較してみると楽しいですね。

でも、この電子記録が会社や事務所のパソコンからできるようになっても、手形の利便性(手形用紙とペン、印鑑があればどこでもできるなど)には勝てない部分がありますので、手形がなくなることはないと思います。

まあ、電子記録債権にも、紛失・盗難のおそれがない、銀行と当座勘定取引契約を締結しなくてよいなどのメリットはありますが・・・

ちなみに、手続きの面に関して、電子記録の請求は原則として電子記録権利者と電子記録義務者の双方によってなされなければならないとされている部分(電子記録債権法5条1項)は、不動産登記法60条(権利登記における共同申請の原則)や動産債権譲渡特例法7条2項・8条2項に似ていますね。

共同請求の原則は、虚偽の電子記録がなされることを防ぎ、電子記録の真正を担保するためにあるのでしょう。

②電子記録債権法は新司法試験の範囲か

電子記録債権法は、平成20年新司法試験の範囲ではありませんが、平成21年新司法試験前には施行されますので、平成21年新司法試験用法文には掲載されるかもしれません。

<法務省のホームページ>

http://www.moj.go.jp/MINJI/minji138.html

一問一答電子記録債権法

<商事法務のホームページ>

http://www.shojihomu.co.jp/newbooks/1534.html

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